2023年のドラフト会議にて、東京ヤクルトスワローズに1位指名された西舘昂汰選手。

 

読売ジャイアンツの1位にも同じ”西舘”姓の西舘勇陽選手がおり、”じゃないほうの西舘”なんていわれていたりもしましたが…

 

ある出来事がきっかけに、一部のファンの間では一気に知名度が逆転してしまいました。

 

そのある出来事とは、、、?

【生年月日】2001年6月9日

【出身】福岡県筑紫野市

【高校】筑陽学園高校

【大学】専修大学

【身長/体重】188cm/92kg

ヤクルトから1位指名を受けた西舘昂汰(専修大学)

2023年のドラフト会議、専修大学の西舘昂汰投手がヤクルトスワローズより1位指名を受けました。

 

188cmの長身に加え、最速152km/hのストレートキレのあるフォークボール。本格派投手の理想をそのまま体現したかのような投手です。

 

ですがこの年のドラフト会議では同じ”西舘”姓の、西舘勇陽投手(中央大学)が1位指名、

 

しかも読売ジャイアンツと北海道日本ハムファイターズの2球団で競合となります。

 

抽選の結果、当たりくじは中央大学の先輩でもある阿部慎之助監督が引き当て、見事に巨人入り。

 

大きな注目と大きな期待が寄せられました。

 

一方の西舘昂汰選手は、同じ1位指名ではあるのですが、ネットでは以前から”じゃないほうの西舘”扱いされていたことをご存じだったようで。

 

指名後のインタビューではその悔しさを口にしています。

 

 

ですがそのインターネットでは”じゃないほう”の西舘選手のほうがキャラが立っているのではないかと話題です。

 

今回のドラフトでは、西舘昂汰選手が筑陽高校時代にバッテリーを組んでいた上武大学・進藤(しんとう)勇也選手も北海道日本ハムファイターズから2位指名を受けました。

 

そしてドラフト後、西舘昂汰選手と進藤勇也選手が電話でお互いをお祝いしていたのですが、

 

いきなり「2位? おれは1位やったけど」と順位マウントを取り始めます。

 

 

もちろん内輪のノリだったのでしょうけど、まだ報道陣がいる中でのこの発言。

 

なかなか畜生な感じがしますw

 

でもなぜでしょう、畜生ってだけでプロで活躍しそうな感じがあるのは。

 

“いいね欄”が拡散されるも強メンタルを発揮!?

さらにその後、もっと大きな事件が発生。インターネットでは”じゃないほう”の知名度が一気に逆転してしまいます。

 

きっかけとなったのは本人のX(旧Twitter)アカウント

 

ドラフト会議が行われたその夜、なんとネット民によって西舘昂汰選手のアカウントの”いいね欄”が掘り起こされてしまいます

 

西舘昂汰投手、ちょっとエッチなポストに”いいね”を押していました。

 

そしてこれが瞬く間に拡散されてしまいます。

 

まぁ健全な男子大学生ですよね。DMでナンパしてトラブルなんてことにならなければ、全く問題はありません。

 

早くもプロの洗礼(?)を浴びてしまった西舘昂汰選手。

 

その翌日にはこんな投稿をします。

 

 

まさかの自らネタにw

 

ちなみにこれがドラフトが終わって1番最初のポスト。ドラフト1位で指名されましたという報告よりも先に、いいね欄が拡散されたことを嘆いていました。

 

普通なら触れずにだんまりしているところなのですが、自ら触れていくとは。メンタルが強すぎます

 

メンタルの強さはマウンドでも発揮される

まぁいいね欄のことはともかくとして、メンタルの強さは本物だと思います。しっかりとマウンドでも発揮されていますから。

 

思えば筑陽学園高校時代から、大舞台やここ一番の場面に強かった印象です。

 

高校時代は3年生の春と夏に甲子園に出場

 

春は2回戦の山梨学院戦でリリーフとして登板し、4回2/3を投げて1失点。見事勝利投手となっています。

 

この時の背番号は10番。当時のチームには西雄大選手、菅井一輝選手と他にも2人の好投手がいて、西舘昂汰選手を含め3本柱でチームを支えていました。

 

(背番号1は西雄大選手)

 

でも西舘昂汰選手のここ1番での強さを語るのであれば、やはり2年生の秋のピッチングでしょうか?

 

2018年秋、秋季福岡大会を準優勝し、九州大会へと駒を進めた筑陽学園。

 

1回戦の小林西高校(宮崎県)に勝利し、続く準々決勝を勝利すればいよいよ選抜出場がぐっと近づくという試合でした。

 

相手は現:オリックスバファローズ・宮城大弥選手を擁する興南高校(沖縄県)。

 

1年生から名門校の主戦投手として活躍した宮城大弥選手、当然ながら簡単に打てる相手ではありません。

 

ですがそんな宮城大弥選手を相手に、西舘昂汰選手は一歩も引かないピッチングを披露します。

 

130キロ後半のストレートに変化球を織り交ぜ内野ゴロを量産。スコアボードに0を並べます。

 

対する宮城大弥選手も圧巻のピッチングを見せ、9回まで両校無得点。さらに延長戦でもお互い崩れることはなく、12回まで0-0という手に汗握る展開を見せました。

 

試合は大会規定により13回よりタイブレークへ突入。その13回表、先にマウンドに上がった西舘昂汰選手。

 

無死満塁のピンチを迎えるも、味方の好守もあり無失点に抑えます。

 

そしてその裏、筑陽学園は同じく無死満塁のチャンスを作ると、続く打者の内野ゴロを、相手の内野手がホームへ悪送球

 

筑陽学園は劇的なサヨナラ勝利を収めたのです。

 

この試合の西舘昂汰選手の成績は13回無失点 7奪三振、投じた球数は146球。見事な熱投でチームに勝利をもたらしました。

 

実は西舘昂汰投手は2年の夏までベンチ外で、この秋からようやくベンチ入り。当時は”秘密兵器”的な存在だったのですが、、、

 

そんな彼が、世代No.1左腕ともいうべきピッチャーに投げ勝つなんて、本当に大した度胸です。

 

タフなフィジカルも備えた投手

メンタルだけじゃなくてフィジカルもタフですよね。

 

話は3年生のころに戻りまして、春の選抜が終わっていよいよ夏の大会という頃

 

大会が進むごとに、チーム内での西舘昂汰選手の存在感はどんどん大きくなっていきました。

 

福岡県大会では2回戦~決勝戦まで全6試合に登板。先発・リリーフと大回転します。

 

しかもリリーフした試合でもたいてい他のピッチャーより長いイニングを投げていて、スタミナも安定感も抜群でした。

 

準決勝の九州国際大付戦では完封勝利決勝の西日本短大付戦では160球完投勝利。最後の2試合はすべて1人で投げ、チームを甲子園に導きます。

 

その結果、福岡大会まで10だった背番号も、甲子園ではエースナンバーの1に。3本柱の1本から、チームの大黒柱へと成長したのです。

 

甲子園の1回戦・作新高校(栃木)との試合でも、負けてはしまいましたが10イニングを完投しています。

 

 

専修大学進学後も、タフネスぶりにさらに磨きがかかりました。

 

2年生の秋にリーグ戦初勝利を上げると、3年生の秋には3勝0敗防御率1.72という成績を残し、最優秀投手に選ばれています。

 

この時は1学年上の菊池吏玖選手(現:千葉ロッテマリーンズ)とWエース的な働きを見せていました。

 

が、そのタフネスぶりは4年生になってからさらに本領発揮。

 

4年生の春は7試合に先発として登板3勝3敗 53奪三振 防御率1.01という好成績を残しています。

 

ですが特筆すべきはそのイニング数。なんと62回2/3も投げているのです。

 

7試合で約63イニング、ほぼ全試合に完投しているペースですよね。

 

実際は全試合完投というわけではありませんが、短くても7イニング、長いときには11イニングを投げ切っていました。

 

どれだけタフなんだ…

 

 

4年の秋に関しては自己最多となる9試合に登板。1試合だけリリーフがありましたが、それ以外はすべて先発です。

 

短いイニングでのピッチングなんかもありましたが、それでも59回1/3を投げぬきました。

 

トータルの成績は9試合 3勝3敗 59回1/3 58奪三振 防御率1.67

 

1年間、エースとして大車輪の活躍を見せました。

 

 

こう書くと投げすぎが心配な気もしてきますが、強い体と強い心はそれだけで武器になります。

 

その両方を高校時代から持ち合わせていたうえ、大学ではさらに馬力もアップしたわけですから。もはや期待しかありません。

 

プロでも誰よりも活躍して、いつか”じゃないほうの西舘”扱いされていたことが笑い話になればいいですね。

 

 

 

 

いかがでしたか?

早くもインターネットでプロの洗礼を浴びてしまった西舘昂汰選手。

 

でもそのリアクションを見るに、なかなかのメンタルをお持ちであることがわかります。

 

もちろんメンタルだけでなく、ピッチャーとしてのポテンシャルも一級品。

 

ネットでは洗礼を浴びるも、マウンドでは無双、そんなピッチングを期待したいですね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。