球界きってのイケメン捕手、DeNAベイスターズ伊藤光選手。

 

投手陣が完投した時の勝利のハグ、もはや名物になっていますよね。

 

投手陣からの信頼、そして後輩捕手たちからの信頼も厚く、見た目も中身もナイスガイです。

 

しかしながらそんな伊藤光捕手も、かつては「干された」時期がありました。

 

どうしてこんな良いキャッチャーが干されなければならないのでしょうか?

【生年月日】1989年4月23日

【出身】愛知県岡崎市

【高校】明徳義塾高校

かつてのオリックスの正捕手・伊藤光

様々なタイプの選手が取り揃えられたDeNAベイスターズ捕手陣

 

その中でも2017年にオリックス・バファローズから移籍してきた伊藤光選手の存在は大きいのではないでしょうか?

 

かつてはオリックスの正捕手として、チームを牽引する存在でした。

 

入団2年目で椎間板ヘルニアが発覚し選手生命の危機を迎えるも、決死のリハビリでグラウンドに復帰。

 

当時の岡田彰布監督に見いだされ、3年目から徐々に1軍への出場を増やしていきます。

 

そして2013年からレギュラーに定着すると、2014年にはチーム防御率をリーグトップにまで引き上げることに成功。

 

この年はチームもクライマックスシリーズに出場し、自信もベストナイン・ゴールデングラブ賞・最優秀バッテリー(投手:金子千尋)を受賞する見事な活躍でした。

 

 

2015年の春先(シーズン前)には「GLOBAL BASEBALL MATCH」の日本代表にも選出されました。

 

この時期は日本でも指折りの名捕手として数えられていたのではないでしょうか?

 

当時まだ25~26歳くらいですから、これから10年はもう安泰だなと思っていたものです。

 

しかしそんな伊藤光選手も、2018年シーズン途中に横浜DeNAベイスターズへとトレードで放出されています。

 

これほどいいキャッチャーが、どうしてトレードされてしまったのでしょうか?

 

伊藤光は首脳陣から干されていた?

実はオリックス時代、伊藤光選手は首脳陣から干されていたという話があります。

 

2015年より、伊藤光選手は出場試合数を減らしていきました。

 

この年は森脇浩司監督指揮のもと開幕したシーズンでしたが、前年2位の勢いは全くなく、4月から負けが込んでいきます。

 

伊藤光選手も5月に「リード面」を理由に2軍落ち。森脇監督も6月より休養に入り、福良淳一監督代行が指揮を執ることとなりました。

 

ただこのシーズンの低迷は、リード面というよりもリリーフ陣の崩壊が大きく響いたような印象です。

 

 

さらに福良淳一監督のもとで開幕を迎えた2016年シーズンも、チームは浮上のきっかけをつかめず。

 

4月には再び伊藤光選手が「リード面」を理由に2軍に落とされてしまいました。

 

さらに5月のホークス戦では、ベンチで鈴木郁洋コーチに怒鳴られる姿が拡散されます。

 

この日は確かに9回で22失点と大炎上してしまった日。

 

しかし試合中にも関わらず、カメラから見えるところで、しかも周囲に聞こえるくらいの大声で伊藤光選手を怒鳴りつける。

 

そんな鈴木郁洋コーチの姿に、オリックスファン、他球団ファン、プロ野球OB、あらゆる方面から非難が集まりました。

 

 

首脳陣と伊藤光選手の溝は日に日に深まるばかり。この年以降は若月健也選手の起用が多くなっていきます。

 

そして2017年には内野へのコンバートも経験。サード守備も普通に上手かったものの、問題はそこではなく…

 

最後の数年は金子千尋選手の専属捕手のような扱い。本人としても辛酸をなめるような時期だったかもしれません。

 

打撃の方も2017年から不調を極めており、打率も2割に満たない程度。

 

そういった経緯もあり、DeNAベイスターズへとトレードされたのです。

 

新天地でも監督と上手くいかず?

こうしてトレードで新天地へとやってきた伊藤光選手。

 

オリックス時代から定評のあった「投手とのコミュニケーション」を武器に、あっという間にチームになじんでいきます。

 

翌2019年、ベイスターズ2年目は開幕からレギュラーキャッチャーとして試合に出場。

 

夏場にケガで戦線離脱してしまい最終的には83試合に出場に終わりましたが、それでも自己最多の8本塁打を記録しました。

 

リード面でもバッティングでも復調した姿を見せます。

 

オフにはベイスターズと4年契約を締結し、翌シーズン以降も正捕手として期待された存在のはずでした。

 

 

しかし、2020年にはまたも雲行きが怪しくなります。

 

この年は開幕からキャッチャーとして出場するも、戸柱恭孝選手との併用が続きます。

 

さらに開幕間もない7月18日の巨人戦(この年は6月開幕)では、スタメン出場も3回表の守備で途中交代。

 

確かにこの試合は伊藤光選手がリードした2イニングで3失点。しかしよほどの理由がない限り、こんな序盤でキャッチャーを変えるなんてそうありません。

 

この交代に対してラミレス監督は「試合前に我々が立てた戦略と違う方向に行っていた」というコメントを残します。

 

まさかベイスターズでも首脳陣とのコンビネーションが合わないのか。

 

懲罰交代ともいえるこの出来事の後、伊藤光選手は2軍落ちを言い渡されます。

 

 

しかも伊藤光選手、2軍に落ちた後にインスタのストーリーでこんなこと言葉を残しています。

 

 

これは……ラミレス監督との確執を疑わずにはいられません。

 

結局このあとに本当にケガをしてしまい、シーズン終盤まで復帰できなかったのですが。

 

ケガから復帰後はまた出場機会が与えられたのですが、チームとしても個人としても満足な成績を残せないままシーズンが終了。

 

シーズン終了後のラミレス監督からも戸柱選手を称賛するコメントが多く出ていたものの、伊藤光選手に関してのコメントは言葉少なめだったのが印象的です。

 

新天地でも首脳陣とのコミュニケーションはすれ違ったままでした。

 

三浦大輔監督との相性やいかに

が、ラミレス監督は2020年シーズンで退任。

 

2021年シーズンからは三浦大輔新監督のもと、新体制で迎えた1年となります。

 

今度こそ首脳陣との呼吸を合わせて…

 

と思っていたのもつかの間、キャンプ中に2軍行きを通達されてしまうのです。

 

今回の降格の理由は「状態が上がっていない」とのこと。

 

それでも「いずれ必要な選手」というフォローがあったのは、今までの監督との違いでしょうか?

 

しかもこの時もまた2軍降格直後にケガで戦線離脱してしまったので、三浦監督の判断も正しかったといえます。

 

 

そして6月の交流戦ごろに復帰すると、「2番キャッチャー」としての起用されることが多くなります。

 

確かに伊藤光選手はバント・右打ち・進塁打もでき、四球も取れるベイスターズでは貴重な存在。

 

三浦監督の考える2番打者像にぴったりだったのでしょう。

 

そして伊藤光選手もこの起用に応え、交流戦ではチーム3位の出塁率.382を記録しました。

 

この年は開幕から10連敗、

 

伊藤光選手が合流したころにはすでに上位進出も厳しい状況だったのですが、チームにとっては一筋の光となりました。

 

伊藤光はなぜ首脳陣に嫌われる?

それにしても三浦監督はともかくとして、どうしてここまで首脳陣から干されがちなのでしょうか

 

選手間での信頼は厚く、先輩・後輩を問わず伊藤光選手を慕う人は多数います。

 

ですがハッキリとものを言う性格が、首脳陣相手の時は災いしてしまったのかもしれません。

 

オリックス時代から選手会長として、環境改善を球団に訴えかけてきました。

 

しかしその一方で、例のインスタの画像のように、不用意なことまでポロっと出てしまうような印象もあります。

 

必要なことも言うけど、不必要なことも言ってしまう。

 

そんな危うさがあるんですよね。

 

 

それでいてチームが勝てなくなったり、自信も打撃成績が低迷してしまう時期も長かったものですから。

 

やり玉に挙げられることも多くなってしまうのです。

 

三浦大輔監督になって、ようやく落ち着いたというところでしょうか?

 

監督の言うように、伊藤光選手は絶対に必要な存在です。

 

伊藤光選手のような経験豊富なキャッチャーは、グラウンドでもベンチでも影響力があります。

 

2014年シーズンの最終戦、あの時見せた涙、まだ忘れられません。

 

ベイスターズも好投手が揃ってきていますから、しっかりとリードしてほしいものです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。