かつては阪神のエースとして、2度のリーグ優勝を経験した井川慶さん。

 

しかし日本での華々しい活躍とは裏腹に、ヤンキース時代はかなりの苦労を経験しました。

 

アメリカでプレーしていたのは2007年~2011年まで。

 

それから10年がたった今でも、「史上最悪の契約」と現地のメディアで取り上げられるほど、散々な扱いを受けています。

 

いったいどうしてここまでたたかれているのでしょうか。

 

【生年月日】1979年7月13日

【身長/体重】186cm/93kg

【出身】茨城県

【高校】茨城県立水戸商業

【経歴】

阪神タイガース(98~06)

ニューヨーク・ヤンキース(07~11)

オリックス・バファローズ(12~15)

兵庫ブルーサンダーズ(17)

 

MLBでいまだ名前の挙がる井川慶

2021年2月、ブルージェイズに所属していたの山口俊選手が自由契約になったと発表がありました。

 

どうやらメジャー移籍前に所属していた巨人がまた獲得を検討しているとのことです。

 

しかし現地メディアでは山口俊選手の評価はあまり高くなく、「井川慶と同レベルの失敗」と報じたメディアも。

 

向こうのメディアもかなり辛辣なことを書きますが、いまだにまだ井川慶さんの名前が出てくるとは…

 

それ以前から毎年のように「失敗したFAランキング」では上位に挙げられている井川慶さん。

 

現地メディアもさすがにしつこいとは思わないのでしょうか?どうして何年も引っ張られているのでしょうか?

 

 

ご存じの通り、井川慶さんはかつて阪神のエースとして活躍した投手です。

 

 

2003年~2006年まで5年連続2桁勝利最多勝・最優秀防御率1回、最多奪三振も3回

 

特に2003年は20勝を挙げ、チームの優勝に大きく貢献しました。

 

そして2006年オフにポスティング制度を利用し、ヤンキースへと移籍。

 

この時、入札額は2600万ドル。さらに年俸400万ドル5年契約という、超大型契約を結んでいました。

 

 

しかしふたを開けると、結果はさんざんたるもの。

 

1年目こそ14試合に登板するも、2勝3敗防御率6.25

2年目は2試合に登板して0勝1敗 防御率13.50

 

そしてこれ以降、MLBの舞台で登板することはありませんでした。

 

5年間の契約のうち、ほとんどをマイナーリーグで暮らすこととなったのです。

 

井川の昇格を阻んだ「贅沢税」

しかしいくらメジャーで結果が出なかったとはいえ、日本を代表する左腕です。

 

マイナーリーグでは2008年に14勝、2009年にも11勝を挙げており、着実に結果を残していました。

 

 

2007年 6勝5敗 防御率3.49 77奪三振

2008年 14勝6敗 防御率3.45 117奪三振

2009年 10勝8敗 防御率4.32 105奪三振

2010年 3勝4敗 防御率4.32 68奪三振

2011年 3勝2敗 防御率3.86 52奪三振

(A・AAでの登板も含む)

 

数字だけを見れば、チームで1番の有望株です。

 

もしこの期間に1度でも昇格して、以前とは違う結果を残していたら…

 

10年間も引きずられることはなかったかもしれません。

 

 

ではなぜ、井川慶さんはメジャーに昇格することができなかったのか。

 

MLBには「ペイロール」というシステムがあります。

 

いわゆる贅沢税というもので、「チームに登録された選手の総年俸が一定の基準額を超えると、追加で税金の支払いが課せられる」というシステムです。

 

基準額は毎年変動がありますがおよそ2億ドル前後。これを超えてしまうと、超過した分の20%が税金として課せられてしまいます。

 

しかも何年も連続で超過するとその分だけ税率も上がっていき、最大で50%になることも。

 

 

そしてこのチーム総年俸には、マイナーリーグの選手たちの年俸は含まれていません。

 

NPBでも1軍に出場可能な選手数の上限が28人と決まっていますが

 

MLBにもロースター制度というものがあり、メジャーリーグの試合に出場できる選手の数は26人と決まっています。

 

シーズン開幕から8月31日まで、この26人の選手たちでやりくりしなければなりません(例年の場合)。

 

ですが9月1日以降はからはより多くの選手にチャンスを与えるため、ロースター枠が40人まで拡大します。

 

セプテンバーコールアップといって、若手有望選手のお試し期間になるわけです。

 

この40人の枠に入った選手はメジャー契約を勝ち取るとともに、ポストシーズンの出場権も与えられます。

 

そしてこの40人の選手たちの総年俸が、ペイロールの対象となるのです。

 

なのでヤンキースは井川慶さんを昇格させてしまうと、400万ドルがチームの総年俸に加算されてしまうため、下手に昇格させることができませんでした。

 

いわば飼い殺しの状態。

 

日本での輝かしい実績が仇となってしまいました。

 

日本人が活躍するほどIGAWAが晒される?

結局2011年限りでヤンキースを退団し、岡田彰布監督が率いていたオリックス・バファローズへと入団することとなるわけですが…

 

それ以降も毎年のように「KEI IGAWAは史上最悪の契約だった」なんて地元メディアで取り上げられています。

 

全ポジションを合わせたランキングでも、投手だけを取り上げたランキングでも、かならず名前が挙げられています。

 

確かにこの契約でヤンキースが支払った額は

 

入札額2600万ドル

年俸400万ドル×5年

 

合計4600万ドル、現在のレートでも約48億円です。

 

これだけの金額を捨ててしまったようなものなのですから、嘆きたくなる気持ちも分かります。

 

また所属中に何度かトレードの話が合ったそうなのですが、井川慶さん本人がこれを拒否したらしく、

 

(ヤンキースが選手の年俸だけでなくポスティングの入札分の負担も相手球団に要求したため、破談になったパターンもある)

 

それもまたイメージを悪化させている要因になっているのかもしれません。

 

 

さらにこの後に入団した黒田博樹さん(2013~16)や田中将大選手(2014~20)ら、日本人選手が大活躍だったのも相対的に井川慶さんの評価を下げてしまったのでしょうか?

 

 

皮肉にも2人が活躍すればするほど「IGAWAとははいったい何だったんだ」という意見も多くなり(なお炎上した場合も「IGAWAの再来」と野次られる)、

 

これだけ長きにわたって晒されることとなったのかもしれません。

 

今後も日本人選手の活躍が続いていく限り、この扱いが続いてしまうのでしょうか…?

 

 

いかがでしたか?

ただメジャーリーグの舞台で結果を残せなかっただけで、アメリカメディアから散々な扱われ方をしている井川慶さん。

 

退団から10年たってもまだ名前が出るなんて、、、普通の人だったら耐えられないですよね。

 

いつかこの扱いも変わっていくのか、それともずっとこの扱いのままなのか。

 

どうなっていくのでしょうか。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。