いまもなお語り継がれる「下柳グラブ投げつけ事件」。「秀太事件」という呼ばれ方もしていますね。

 

事件が起きたのは2007年のこと。あれから18年もたとうというのに、主に関本賢太郎さんの鉄板ネタになっています。

 

まさか本人たちもここまでのネタになるとは思ってもいなかったのではないでしょうか?

 

その要因としては、やはりこの事件にかかわった人物の多さがあると思います。

 

下柳剛さん、田中秀太さん、関本賢太郎さんだけではない。

 

今回は各選手の視点から見た下柳グラブ投げつけ事件についてまとめてみました?

 

 

下柳剛グラブ投げつけ事件概要

2007年10月1日、横浜スタジアムにて行われた阪神-横浜戦

 

この年の横浜は比較的好調でシーズン終盤まで勝率5割前後をキープし、Aクラス入りを伺おうかという位置につけていました。

 

一方の阪神は、この試合に勝てばクライマックスシリーズが確定。そのためにも4位・横浜との試合は絶対に落とせないという展開でした。

 

そしてその重要な試合の先発を託されたのが下柳剛さん。ここまでチームトップの9勝を挙げており、3年連続の2桁勝利もかけたマウンドへあがります。

 

 

(以下、選手たちの指名は当時の登録名で記載します)

 

 

試合は序盤から阪神が優勢、今岡誠さんのスリーランなどで序盤から5点のリードを奪いました。

 

しかし5回裏、事件が起こります。

 

先頭の内川誠一さんを四球で出塁させてしまうも、石井琢朗さんはショートフライに打ち取りワンアウト。

 

続く代打・呉本成徳さんは一二塁間へのセカンドゴロ。セカンドの関本健太郎さんはショートの秀太さんに送球します。

 

しかし秀太さんの足がセカンドベースから離れてしまいオールセーフ。一・二塁とピンチを拡大してしまいました。

 

(記録はフィルダースチョイス)

 

 

ここで打順は1番に戻り仁志敏久さん。打球はショートへ飛び、今度こそゲッツーかと思われました。

 

しかしショートの秀太さんのグラブの先で打球をはじいてしまい、またもアウトが取れません。

 

マウンドの下柳剛さん、思わずグラブを叩きつけます。

 

(記録はショートのエラー)

 

見るからに顔がこわばる秀太さんと関本健太郎さん。

 

 

1死満塁、打席には2番の相川亮二さん。打球はまたもショートへ。

 

行ったぞ!おらぁ!」と叫ぶ下柳剛さん。

 

ショートの秀太さんは慎重に捕球してセカンドへ送球。そしてセカンドの関本健太郎さんからファーストへ。

 

が、間に合わずファーストはセーフ。ようやくアウト1つは取れたものの、サードランナーが生還し1点を返されてしまいました。

 

おあつらえ向きのゲッツーの打球、しかも挽回のチャンスとばかりにショートへ打たせたのに。

 

慎重に行き過ぎてゲッツーが取れず。ここで下柳剛さん、またもグラブをマウンドに叩きつけました。

 

続く金城龍彦さんをライトフライに打ち取ってようやくチェンジとなりますが、このイニングの一連の出来事は「下柳グラブ投げつけ事件」「秀太事件」などとして語り継がれています。

 

 

各選手の視点から見る下柳グラブ投げつけ事件

この事件について、後に下柳剛さん自身が当時の心境を明かしています。

 

まずクライマックスシリーズと自身の10勝をかけた大事な試合であり気合が入っていたというのは当然なのですが、

 

ただそれ以上に気になっていたのがチームの気の緩み

 

シーズン終盤でクライマックスもほぼ当確だからか、練習の時からチームがすごくダレていると感じていたそうです。

 

 

そしてそんな中、ショートのポジションに就いた秀太さん。

 

ショートのレギュラーは鳥谷敬さんだったのですが、9月の試合で脇腹に死球を受けてしまった影響でこの日はベンチスタート。

 

秀太さんも急遽2軍から呼ばれて、そのままショートのポジションに入ったわけです。要するに準備不足だったということですね。

 

下柳剛さんも「秀太で大丈夫か…?」と不安があったそうなのですが、その不安が見事に的中。

 

1イニングで3つものミス(記録上では1失策)をやらかしてしまいました。

 

決して秀太さんがダレていたというわけではありませんが、もう1度チームを引き締めないといけないと思っていたところにそのプレーが出てしまいましたから。

 

その結果、今回の悲しい事件が起きてしまいました。

 

 

 下柳視点

 

とはいえ下柳剛さんも、ずっと怒っていたわけではありません。

 

1度はグラブを叩きつけてしまったものの、ミスは仕方がないと切り替え、次の打者を打ち取ったあたりに仕留めていますから。

 

しかも秀太さんに挽回のチャンスを与えようと、狙い通りにショートゴロを打たせているのです。

 

この辺りは親心のようなものと、下柳剛さん自身も語っています。

 

だからこそ、がっくり来てしまったというところはありますが。

 

 

 秀太視点

 

秀太さんは秀太さんで「来るなよ、来るなよ」と思いながらあのイニングを過ごしていたみたいです。

 

本来は守備に定評のある選手なのですけれどね。

 

99年・00年とショート・セカンドでレギュラー格の選手でしたから。

 

03年も今岡誠さんの守備固めを中心に100試合に出場し、優勝に大きく貢献していました。

 

ちなみに07年時点で13年目のベテランです。

 

ただ1軍でのショートのポジションはかなり久しぶりだったみたいで、試合当初からガチガチに緊張していたみたいです。

 

 

 関本視点

 

実はあの試合ではノーエラーの関本健太郎さん。

 

07年はバッティングはあまり調子が良くありませんでしたが、セカンド守備では堅実な守りを見せていました。

 

立浪和義さんが持っていた連続守備機会無失策712を塗り替え、804まで伸ばしたのがこの年です。

 

しかしこの試合ではノーエラーとはいえ送球ミスと判定されても仕方のないプレーをしています。

 

1度目のグラブ投げで、彼にも相当なプレッシャーがかかっていたみたいです。

 

相川亮二さんの打球では下柳剛さんの「行ったぞ!おらぁ!」を間近で聞いており、

 

初めてボールより先に叫び声が聞こえてきた」と語っています。

 

このエピソード、しゃべる度に仕上がりが増していくのですが。

 

この事件がこれだけ話題になっているのは、ほとんどこの人のせいです。

 

 

 鳥谷視点

 

怪我の影響でこの試合はスタメンから外れていた鳥谷敬さん。

 

あのプレーが起きたときは代打出場に備えてベンチ裏でバットを振っていたそうです。

 

で、チェンジになり下柳剛さんと鉢合わせになると

 

なんでお前出てないねん!

 

と理不尽にキレられたといいます。

 

鳥谷敬さんもこの時のエピソードをよくお話しされていますね。

 

 

 矢野輝大視点

 

下柳剛さんとは同級生だった矢野輝大さん。

 

長年バッテリーを組んできて、下柳剛さんのこともよくわかっていました。

 

少年みたい。イライラしたらずっとイライラしてる

 

この試合の時も、イライラしていることは感じ取っていました。

 

それでも冷静にリードして狙い通りのショートゴロを打たせるあたりはさすがです。

 

しかし狙い通りのはずなのにとんでもない事が起きてしまったのですから。

 

グラブを叩きつける下柳剛さんを見て「気持ちはわかる」と言いつつも「あんなに怒るやつおるんや」とも思ったそうです。

 

ちなみに顔面蒼白の秀太さんや関本健太郎さんを見て、1人笑っていたんだとか。

 

 

 赤星憲広視点

 

実は赤星憲広さんも、この試合には出場していませんでした。

 

(センターは桜井広大さんが守っていました)

 

しかしグラブを投げつける下柳剛さんの姿を見て「シモさん、あれはダメです」としっかり注意したんだとか。

 

大先輩にもそういうことが言えるって、すごいですね。

 

まぁこの人はこの人で別のブちギレエピソードがあるわけですが。

 

 

 シーツ視点

 

「シモ、ノーノ―」

 

下柳グラブ叩きつけ事件 後日談

その後、秀太さんと下柳剛さんの中が険悪になったのかというとそうではなく。

 

お互いに切り替えてその日のうちには一緒にご飯に言っていたと、下柳剛さんは語っていました。

 

ちなみにその後、シーズンが閉幕してクライマックスシリーズが行われるまでの間、下柳剛さんが調整のために2軍の試合で投げる機会があったのですが、

 

その時にセカンドを守っていたのが秀太さんだったそう。

 

ショートはもう嫌です

 

と言っていたとかいないとか。

 

 

また秀太さんが引退してスカウトとして活動するようになってからも、下柳剛さんから「飲みに行こうや」とお誘いがあったんだとか。

 

その時は秀太さんの奥さんに「行っても大丈夫?」と聞かれたそう。

 

これはイジってるのか、本気で心配しているのか?

 

 

2016年に金本知憲監督が就任した時は、ファンサービスとしてスカウトなのにユニフォームを着てノックを受け、当時のシーンを再現したりもしました。

 

 

時間が経ってもいろいろなところでいじられています。

 

やらかした当時は本人も落ち込んでいたと思いますが、これだけいじられるともはや良い思い出だと思います。

 

現在は1軍の内野守備走塁コーチとして、3塁コーチャーズボックスにも立っている秀太さん。

 

今後は後進の育成に邁進しつつ、チームの勝利に貢献してほしいですね。

 

 

いかがでしたか?

18年たっても語り継がれる下柳グラブ叩きつけ事件。

 

多分あと2年たっても、その数年後も、まだずっと語られていると思います。主に関本賢太郎さんが。

 

ますますトークが仕上がってしまいますねw

 

いつか全員集合して当時を再現なんてこともあるのでしょうか?

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。