プロ野球選手のセカンドキャリアの話となると、毎回話題に上がるのが條辺(じょうべ)さん。

 

2005年に野球を引退してから早20年、現在はうどん屋として大成功を収めています。

 

しかし今となってはうどん屋のイメージが強すぎるのか、現役時代が振り返られることはあまりないという。

 

かなりの活躍をした選手だったのですけどね。

 

そこで今回は條辺剛さんの現役時代についてまとめてみました。

 

【生年月日】1981年6月8日

【出身】徳島県阿南市

【身長/体重】188cm/95kg

【高校】徳島県立阿南工業高校

埼玉県でうどん屋を営む條辺剛

埼玉県ふじみ野市にある「讃岐うどん 條辺

 

かつて巨人で活躍した條辺(じょうべ)剛さんのお店です。

 

99年のドラフトで入団し、早くから活躍を見せるも、右肩のケガもあって2005年で引退。

 

当時まだ24歳という若さでした。

 

 

その後、巨人の先輩でもあり地元の先輩でもあった水野雄仁さんからのアドバイスもあり、宮崎県内の製麺工場に就職。

 

そこでうどんの魅力を感じ、今度は香川県高松市のうどん屋で当時入籍前だった奥様と一緒に1年半の修業をします。

 

そして2008年、奥様の地元に近い埼玉県ふじみ野市に「讃岐うどん 條辺」をオープンさせたのです。

 

(2020年から暖簾の表記が「條辺」から「じょうべ」になった)

 

プロ野球選手が副業として飲食店の経営を行うことは珍しくはありませんが、條辺剛さんは自らが厨房に立ち、うどんを打ち、お客さんに振舞っています。

 

しっかりとコシがありながら、滑らかなのどごしのあるうどん。お店は瞬く間に人気となっていき、17年たった今でも常連さんで賑わっています。

 

巨人では中継ぎとして活躍した條辺剛

さてセカンドキャリアでは大成功を収めている條辺剛さんですが、そのイメージが先行して現役時代が語られることはあまりありません。

 

ですが実はすごい記録を持った選手でもあります。

 

條辺剛さんは徳島県立阿南工業高校から99年のドラフト5位で巨人に入団。

 

ドラフトの同期には高橋尚成さんらがいらっしゃいます。

 

 

現役当時の條辺剛さんは、150km/h近いストレートとフォークボールが武器の本格派投手でした。

 

ルーキーイヤーとなった2000年、9月27日のシーズン最終戦(ヤクルト戦)でプロ初登板。

 

結果は3回3失点となってしまいましたが、首脳時からの期待がうかがえる登板となります。

 

 

そしてプロ2年目となった2001年。この年はオープン戦から好投を続け、開幕1軍の座を勝ち取りました。

 

当時まだ19歳、巨人で10代のピッチャーが開幕1軍入りするのは桑田真澄さん以来とのこと。

 

しかしそれだけではありません。

 

4月3日のヤクルト戦では、工藤公康さんの後を受けて6回から登板すると、4番ペタジーニに真っ向勝負。

 

この姿に長嶋茂雄監督も気合が入ったのか、條辺剛さんはその試合を最後まで投げ切り、プロ初セーブを記録したのです。

 

巨人の10代投手によるセーブは、條辺剛さんが初となる快挙です。

 

結局この年はこの46試合に登板して7勝8敗6セーブ 防御率4.02

 

夏場以降は成績を落としてしまいましたが、高卒2年目ということを考えると上々すぎる成績でした。

 

短い活躍もファンの記憶に残る選手

そして3年目となる2002年シーズン、この年も中継ぎとして起用されます。

 

2002年、1番好きな年でした。

 

内野には清原和博・仁志敏久・二岡智宏・江藤智、外野には高橋由伸・松井秀喜・清水隆行

 

そしてキャッチャーには当時2年目、現在の監督である阿部慎之助という布陣。

 

投手陣もエースの上原浩治を筆頭に、工藤公康・桑田真澄のベテラン陣、若手の高橋尚成や高卒ルーキーの真田裕貴と、すごくバランスが良かったですよね。

 

この年の巨人は86勝52敗 勝率.623、なんと2位のヤクルトに11ゲーム差をつけてペナントレースを制しました。

 

日本シリーズでも西武ライオンズに4連勝するなど、1年を通して圧倒的な強さを見せつけます。

 

條辺剛さんは47試合に登板して2勝3敗 防御率3.16という好成績、前年から成績を良化させてチームの日本一に大きく貢献しました。

 

しかし前年とは投球スタイルを変え、フォークボールでかわすような投球が多くなります。

 

実は前年の夏ごろから右肩を痛め、こういったピッチングにならざるを得なかったのです。

 

そしてこの右肩が万全に戻ることはなく、2003年以降は登板機会が激減し、2005年に引退となってしまいました。

 

短い現役生活ではありましたが、当時20代前半でこれだけのピッチングを見せてくれたこと、日本一に貢献してくれたこと、ファンの間では鮮烈な記憶として残り続けています。

 

 

いかがでしたか?

もはやうどん屋としてのイメージの方が強くなった條辺剛さん。

 

プロ野球選手としては6年でしたが、うどん屋としてはもう17年ですからね~

 

しかしあの当時の活躍は、きっとファンの心に焼き付いていることでしょう。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。