現在開催中のプレミア12

 

新井貴浩さんの解説がわかりやすいと評判になっています。

 

現役時代から多くのファン、そしてチームメイトに愛された新井貴浩さん。

 

解説にもその人柄が出ていて、なおかつわかりやすいと好評です。

 

今回は新井貴浩さんについてまとめてみました。

【生年月日】1977年1月30日

【身長/体重】189cm/102kg

【高校】県立広島工業

【大学】駒澤大学

【経歴】

広島東洋カープ(99~07)

阪神タイガース(08~14)

広島東洋カープ(15~18)

 

解説者・新井貴浩が評判!

11月より開催されている「2019 世界野球WBSCプレミア12

 

日本は鈴木誠也選手らの活躍によって、順調にグループ予選を突破。

 

スーパーラウンドではアメリカには土をつけられてしまいましたが、まだまだ決勝進出も狙える位置につけています。

 

 

そしてこの大会で話題になっているのが、解説の新井貴浩さんです。

 

広島・阪神で活躍した名選手で、2018年に惜しまれつつ引退。

 

現役当時から多くのファン、チームメイトに愛された選手でしたが、解説者としてもその人柄の良さが存分に発揮されています。

 

 

 

新井貴浩さんの解説は、とにかく声が優しい

 

すごく聞き取りやすいし、話がスッと入ってきます。

 

それでいて解説もなかなか的確

 

試合状況や選手心理などを絡めて、それをわかりやすく伝えてくれます。

 

もちろん選手へのリスペクトも忘れません。

 

配慮に欠けた言葉はすぐ炎上につながってしまう時代ですから、新井貴浩さんの解説は時代にも合っているのかもしれませんね。

 

 

シーズン中だと、金本知憲さんと一緒になって漫才みたいな解説をしてたこともありましたね。

 

解説者・新井貴浩はいろいろな一面を持っていてすごく面白いです!

 

 

熱意だけでプロ野球選手になった男

現役時代はいろいろなことで話題になった人でした。

 

そもそもまず入団当時からすごいエピソードがあります。

 

実は新井貴浩さん、駒澤大学時代はスカウトの目に留まるほどの選手ではありませんでした。

 

大学通算成績は60試合で打率.241(187-45) 2本塁打 26打点

 

決して悪くはないのですが、プロ志望の選手としては微妙な数字です。

 

日米大学野球の代表メンバーに選ばれたり、4年秋には打点王とベストナインを獲得するなど、実績はあったのですが…

 

守備面でも課題が多く、プロ入りの可能性は極めて低いと思われていました。

 

 

 

 

ですがどうしてもプロ入りしたかった新井貴浩さん。

 

なんと野村謙二郎さんの自宅を訪れ、そこで自分のスイングを猛アピールしたのです。

 

いくら駒澤大学の先輩にあたるとはいえ、当時カープの現役選手です。

 

直接家に行ってアピールしようなんて、なかなか考えられないですよね。

 

しかし新井貴浩さんは野村謙二郎さんの前で何百回とバットを振り込みました。

 

その熱意が伝わったのか、野村謙二郎さんから球団に推薦してもらい、なんとかドラフト6位での指名で入団にこぎつけました。

 

 

 

金本の移籍から大不振に

こうして下位指名ながらプロ入りを果たした新井貴浩さん。

 

そこからカープの猛練習で頭角を現し、4年目には28本塁打を放つなど、意外と順調なプロ生活を送っていました。

 

当時のカープは選手の流出やケガ人も多く、早くから出場機会があったのも大きいですね。

 

しかしここで試練が訪れます。

 

2002年オフ、アニキと慕っていた金本知憲さんが阪神タイガースへと移籍してしまいます。

 

 

心のよりどころがなくなったばかりか、自身が4番の後釜に抜擢されたプレッシャーもあって、成績がガクっと落ちてしまいました。

 

その2年間の成績が

 

2003年:137試合 .236(488-115) 19本 62打点 120三振 16併殺

2004年:103試合 .263(262-69) 10本 36打点 55三振 4併殺

 

長いトンネルに迷い込んでしまいます。

 

 

しかし、2005年に内田順三コーチのもと二人三脚でフォームを改造!

 

この年から挑戦した護摩行の効果もあったのか、43本塁打で本塁打王を獲得するほどパワーアップして帰ってきました。

 

2006年・2007年も2年連続で100打点をマークし、今度は自身が不動の4番として成長した姿を見せます。

 

 

涙のFA宣言に批判殺到!

が、2007年のオフ、いまだ語り継がれる出来事が起こります。

 

「つらいです、カープが好きだから…」

 

球団事務所で行われた涙のFA会見

 

 

ただでさえ主力の流出が相次ぎ、この年も黒田博樹さんのメジャー挑戦が報じられていたばかりでした。

 

そんな中でも新井貴浩さんは「生涯カープ宣言」が紙面に打ち出されており、新井なら大丈夫と、誰もがそう思っていたはずだったのですが…

 

このFA宣言によりファンからは「裏切者」の烙印が押され、多くの批判的な声が飛び交います。

 

しかもよりによって移籍先は阪神タイガース

 

2003年の金本知憲さんのみならず、2005年にはアンディ・シーツまで阪神に移籍していましたから。

 

立て続けに4番打者を引き抜かれて、カープファンも黙っていられるわけがありません。

 

翌シーズンの阪神-広島では、裂けんばかりのブーイングが球場に響きました。

 

 

苦しかった阪神での5年間

阪神の1年目、前半は順調な活躍を見せました。

 

広島市民球場から甲子園になったことで本塁打は激減してしまいましたが、勝負強い打撃でチームに貢献。

 

8月には北京オリンピックの代表にも選ばれました、

 

韓国戦でのホームラン、あの美しいバット投げ、今でも脳裏に焼き付いています。

 

 

しかしオリンピック後に腰椎の疲労骨折が発覚し、そのままシーズンを棒に振ってしまいます。

 

 

阪神3年目の2010年にはフルイニング記録がストップした金本知憲さんに変わり4番に定着

 

1番マートン・2番平野・3番鳥谷が軒並み高出塁率だったこともあって、自己最高の112打点をマークします。

 

しかし2011年は統一球の影響もあって、成績は下降してしまいました。

 

りーグ全体で打撃成績が低迷したこともあり、93打点で打点王のタイトルを獲得したものの…

 

やはり前年度からの大幅な成績ダウンという印象は否めず、阪神ファンからは不満の声がちらほら上がるようになってきます。

 

 

結果が残せないとなると、ファンからのヤジメディアからの風当たりもきつくなるのが阪神タイガースという球団。

 

2012年にも成績を落とし122試合の出場でわずか9本塁打、いよいよその立場がなくなってしまいました。

 

この年は弟の新井良太さんが11本塁打を放つ活躍を見せ、4番に座ることもありましたから。

 

兄としてふがいない思いでいっぱいだったと思います。

 

2013年にはいったん持ちなおして、140試合で15本塁打。兄弟でシーズン2桁本塁打を記録(良太さんも14本)。

 

 

しかし2014年はマウロ・ゴメスの入団もあって出場機会はさらに減り、この年をもって阪神を退団となりました。

 

 

まさかのカープ復帰

ここで新井貴浩さんに手を差し伸べたのが、古巣だった広島東洋カープ

 

年俸2000万と格安ですが、新井貴浩さんに声をかけたのです。

 

 

あれだけの出ていかれ方をしたのに……当時のことをまだ根に持っていたファンだって少なくはなかったはず。

 

実際に入団が決まったときは否定的な反応が多かった印象です。

 

それでも年末には黒田博樹さんの復帰も決定。

 

お互いの復帰をお互いが後押ししたこともわかって、徐々に雪解けの様相を見せていきます。

 

 

でも最後にファンを納得させたのは、やっぱり新井貴浩さんのプレーでした。

 

すっかり忘れていた、泥臭くプレーするその姿。

 

バッティングでも4月中頃から4番に座り、チームをけん引しました。

 

結局規定打席にも到達して、打率.275(426-117) 7本塁打 57打点

 

しかし成績以上にチーム内での貢献度が高く評価され、入団前に飛び交ったネガティブな言葉はすっかり消え去っていきました。

 

全盛期並みの成績でセ・リーグMVP

2016年シーズンにはさらに素晴らしい成績を残します。

 

カープ復帰2年目となったこの年は4月から打点を量産

 

この年は1~3番がタナキクマルで固定されており、4番としてもやりやすかったのではないでしょうか。

 

4月26日に2000本安打を達成すると、8月2日には通算300号本塁打と、メモリアルな記録も続きます。

 

結局シーズンの終盤まで打点王争いを見せる活躍を見せ、チームは25年ぶりのリーグ優勝を達成

 

 

 

 

新井貴浩さんの個人成績も打率.300(454-136) 19本塁打 101打点と全盛期並みの数字を残し、セリーグMVPにも選ばれました。

 

39歳でのMVP獲得は最年長記録!

 

いったい誰がここまでの復活を予想できたでしょうか?

 

人柄が愛された現役生活

その後はカープのセ・リーグ3連覇を見届けて2018年限りで引退となりました。

 

良い時と悪い時、すごく波のある現役生活だったとは思いますが、ここまで幸せに引退できた選手もなかなかいないかと思います。

 

 

でもここまで現役が続けられたのも、やはり本人の人柄が大きいのではないでしょうか。

 

「打てないし、守れないが、足はそこそこ速く、素直で先輩の受けはとても良かった」

 

そう評するのは駒澤大学の1年先輩、高橋尚成さん(元巨人など)

 

学生だった当時から、誠実で真っ直ぐな人間だったのでしょう。

 

 

先輩からの受けがいいのは、金本知憲さんからかわいがられていたところを見てもよくわかりますよね。

 

硬派なイメージのある黒田博樹さんですら、新井貴浩さんが絡むと途端に無邪気になります。

 

 

でも先輩だけでなく、年下の選手からもすごく慕われているんです。

 

特に東出輝裕さんは同期入団という縁もあって、なかなか辛辣な言葉を投げかけています(笑)

 

 

 

 

同期入団とはいえ、大卒の新井貴浩さんと高卒の東出輝裕さんは4つも年齢が離れているはずなんですけどね。

 

 

新井貴浩さんがカープに復帰した時には、丸佳浩選手や石原慶幸選手が歓迎会を開いてくれたのですが、

 

その名も「新井さん、どのツラ下げて帰ってきたんですか会」

 

選手の間では手厚く歓迎されていたようです(笑)

 

 

このプレミア12の解説中にも、現役時代に菊池涼介選手に

 

「新井さん、あんまり捕りに来ないでいいですよ、邪魔なんで」

 

と言われたことを嬉しそうに披露していました。

 

どれだけ年下の選手からフランクに扱われているんでしょうか(笑)

 

でもエピソードのいたるところから人柄の良さがにじみ出ていますよね。

 

優しすぎてコーチや監督にはあまり向いていないんじゃないかという声もありますが。

 

それはそれで、今後も解説を続けてもらえばと思います。

 

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いかがでしたか?

その人柄で、解説者としても高く評価されている新井貴浩さん。

 

やはり今の時代は新井貴浩さんのような解説が望まれているということなのでしょうか。

 

現場復帰を望む声もあるかもしれませんが、解説者としての新井貴浩さんもずっと見てみたい気もしますね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。