いよいよ始まる2023年・夏の甲子園大会

 

今年は予選で甲子園常連校が姿を消すという波乱が各地で巻き起こりました。

 

反対に春夏通じて初出場の高校も6校あるそうです。

 

静岡県台用の浜松開誠館高校もそのうちの1つ。

 

2021年に、あの中村紀洋さんが指導に当たっていたという高校です。

 

現在は中日ドラゴンズで2軍打撃コーチを務めている中村紀洋さん。

 

その指導の成果や、いかに。

 

【生年月日】1973年7月24日

【出身】大阪府大阪市

【高校】大阪府立渋谷(しぶたに)高校

【身長/体重】180cm/93kg

【血液型】O型

 

選手としても指導者としてもチームを甲子園に導く

2023年、創部26年にして初の甲子園への出場切符を勝ち取った静岡県・浜松開誠館高校。

 

決勝戦では東海大静岡翔洋との12-8の打撃戦を制し、悲願達成となりました。

 

県大会では初戦を除き、全ての試合で2桁安打を記録。チーム打率は.335をマークしました。

 

甲子園での初戦の相手は、またも東海大系列の東海大熊本星翔(熊本)

 

自慢の打撃力で、初出場初勝利となるでしょうか。

 

 

そして浜松開誠館高校といえば、あの中村紀洋さんが指導にあたったということでもおなじみです。

 

中村紀洋さんは2014年に横浜DeNAベイスターズを退団後、自身で開いた野球教室などで子どもたちへの指導にあたっていました。

 

2016年には学生野球資格の回復も認められ、2017年から静岡県の浜松開誠館高校でつき1~2回の指導を行っていたそうです。

 

2022年から中日ドラゴンズの打撃コーチに就任したため、同高校での指導は2021年が最後になりましたが、

 

その当時1年生だった生徒が3年生になり、そして甲子園への初出場を決めたと。

 

何とも熱い展開になりました。

 

 

思えば中村紀洋さんも高校時代は甲子園への出場経験がありますよね。

 

高校は大阪府立渋谷(しぶたに)高校。2年生時の1990年に夏の甲子園に出場されています。

 

当時の大阪もかなりの群雄割拠だった時代。

 

5回戦でPL学園を2-0で破った府立市岡高校、その市岡高校に14-0で大勝し準決勝でも北陽高校を3-1で下した上宮高校

 

そして決勝戦でその上宮を破って甲子園への切符を手に入れたのが渋谷高校でした。

 

後にダイエーホークスへと入団する宮田正直さんに対し、中村紀洋さんは第1打席で先制のツーランホームラン。

 

第2打席にもバックスクリーンにツーランを放ち、追加点を奪って試合を優勢に進めます。

 

そして4回からはリリーフでマウンドに上がると、上宮の反撃を何とかしのぎ、最後は6-4で勝利。

 

 

大阪で公立高校が夏の甲子園に出場したのは、この渋谷高校が最後になります。

 

(春の選抜を含めると95年の市岡高校が最後)

 

渋谷高校は甲子園では残念ながら初戦敗退となってしまいましたが、教え子たちにはぜひとも初勝利をつかんでほしいですね!

 

中日でもその手腕は発揮されるか?

そして中村紀洋さんといえば、現役時代は豪快なフルスイングが持ち味でしたが、そのイメージとは裏腹にかなり綿密な打撃理論をお持ちの方です。

 

その理論はYouTubeなどでも視聴することができます。

 

またバッティングフォームだけでなく、打席に入る前の準備だったり心構えだったり、いろいろなことを大事にしていたこともよくわかります。

 

そんな指導を受けられるなんて、なんて贅沢な。

 

やはりノリさんのメソッドが詰まった打撃が、浜松開誠館にも浸透しているということなのでしょうか?

 

実際に甲子園出場という結果を残したのですから、たいしたものです。

 

 

2022年に中日ドラゴンズの打撃コーチを務めると発表された時も、大いに期待していました。

 

それ以前から臨時コーチを務めることはありましたが、立浪和義新監督のもと、正式に1軍打撃コーチとしてお声がかかりました。

 

根尾昴選手に石川昂弥選手、楽しみな選手はたくさんいましたからね。

 

同じタイミングで左打のクラッチヒッターとして知られた森野将彦さんも一緒に打撃コーチに就任ということで。

 

毎年のように貧打にあえいでいたチームの救世主になってくれるだろうと、そう思っていたのですが……

 

 

蓋を開けてみるとシーズン開幕からまだ2か月もたたない5月、中村紀洋コーチの配置転換が発表されてしまいます。

 

中村紀洋コーチは2軍打撃コーチへ、2軍コーチだった波留敏夫コーチが入れ替わりで1軍にやってきました。

 

まるで中村紀洋コーチが懲罰で2軍に落とされたかのような、それくらいに急な発表でした。

 

確かに現役時代から年俸のことで揉めたり、首脳陣批判が問題視されたりなどがあった人ではありましたが。

 

そこは立浪監督が手綱を握ってくれていたはず。

 

ただその立浪監督曰く「ノリに問題があったわけではない」とのこと。

 

それ以上の話は何も明かされなかったため、これ以上の話は全く分かりません。

 

噂によれば、どうやら他の首脳陣と指導方針に食い違いがあったみたいですが……

 

ただ中村紀洋コーチは2023年も引き続き2軍打撃コーチを務めています

 

「ノリに問題があったわけではない」という立浪監督の言葉も、ある程度は本心なのでしょう。

 

少なくとも打撃コーチとしての手腕は買っているように思います。

 

 

一方1軍は波留敏夫コーチが退団してオリックス・バファローズへ、そして新たに和田一浩さんが打撃コーチへと就任しました。

 

1軍ではいま森野将彦コーチと和田一浩コーチの2人が打撃コーチとして指導にあたっています。

 

2軍では中村紀洋コーチと、日本ハムなどで活躍した上田佳範コーチ。

 

ただ意外と森野・和田 – 中村・上田ラインがうまく機能しているんですよね。

 

岡林勇希選手に細川成也選手に、1軍で結果を残す選手が出てきました。石川昴弥選手もホームランを2桁に乗せましたよね。

 

岡林勇希…95試合 打率.308(383-118) 2本塁打 23打点

細川成也…92試合 打率.284(342-97) 14本塁打 54打点

石川昴弥…79試合 打率.250(280-70) 10本塁打 32打点

 

(いずれも8月3日終了時点)

 

 

2軍でも鵜飼航丞選手にブライト健太選手に福元悠真選手に、これから出てきてほしい選手が数字を残しています。

 

鵜飼航丞…49試合 打率.308(185-57) 7本塁打 27打点

ブライト健太…34試合 打率.308(120-37) 7本塁打 18打点

福元悠真…43試合 打率.326(138-45) 2本塁打 11打点

 

(いずれも8月3日終了時点)

 

貧打が解決できたわけではありませんが、彼らがいなければもっと悲惨なことになっていたかもしれません。

 

中村紀洋コーチのその指導力で、もっと多くの花を咲かせてほしいものです。

 

 

いかがでしたか?

かつては選手として、そして今度はコーチとして、高校を甲子園に導いた中村紀洋さん。

 

現在は中日ドラゴンズの2軍打撃コーチを務めていますが、その手腕をプロ野球でも発揮することができるでしょうか?

 

なんとかチームの打撃力を底上げして、強いチームに育て上げてほしいものです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。