2019年シーズンより読売ジャイアンツ1軍内野守備兼打撃コーチに就任した元木大介さん。
現役時代はとにかく相手投手の嫌がることを徹底した好選手で、長嶋茂雄監督からも「クセ者」と称されていましたね。
現役引退後はヘキサゴンIIなどで珍回答連発のおバカキャラとしてブレイク!
ただそのイメージが浸透してしまった影響か、少年野球日本代表の監督になった際は心配の声も上がっていました。
ですがそこで結果を残し、おバカキャラを払拭してプロでも名コーチになろうとしています。
今回はそんな元木大介コーチを紹介しましょう。
まずは元木大介コーチのプロフィールから
【生年月日】1971年12月30日
【血液型】O型
【身長/体重】180cm/83kg
【出身地】大阪府豊中市
【出身校】上宮高校
クセ者として活躍した元木大介
上宮高校時代から大人気選手だった元木大介さん。
甘いルックスに加えて、当時からカリスマ性を持ち合わせていて、テレビ映えする選手でした。
もちろん実力もかなりのもので、高校通算24本塁打。さらに3度出場した甲子園では6本の本塁打を放っています。
甲子園6本塁打というのは、清原和博さんの13本に次ぐ歴代2位の記録です。
それに24本のうち6本が甲子園、やはり当時から抜群の勝負強さがあったということなのでしょう。
ただ高校3年生だった89年のドラフトでは福岡ダイエーホークス(現:福岡ソフトバンクホークス)から1位指名を受けるものの、これを拒否。
1年間のハワイへの野球留学を経て、90年にドラフト1位で巨人入りするという、少し波紋を呼びそうな経緯で入団となりました。
巨人へ入団後は高校時代のからスタイルがガラリと変わりましたよね。
長打は控えめになり、右打ちやカット打ちを駆使して相手投手をじわじわと追い詰めるイヤ〜なスタイルで頭角を現します。
やはり松井秀喜さんをはじめとしたホームランバッターがそろっていましたから、そこに活路を見出したのでしょう。
ですがこのスタイルは元木大介さんの本来の性格や、類まれな野球センスも相まって、スターぞろいの巨人軍でも唯一無二の存在となります。
守備でも内外野どこでも守れるユーティリティプレーヤーでありながら、チームが劣勢のときは『隠し球』を敢行したり、相手にとっては本当に嫌な選手でした。
あのミスターこと長嶋茂雄監督が「クセ者」と称したほど。
プロ15年間で残した成績は打率.262 (3397-891)・本塁打66本・打点378、と決して目立つ者ではありませんでしたが、チームになくてはならない存在だったと思います。
現役引退後はおバカタレントとしてブレイク
ですが現役引退後は、フジテレビ系『クイズ!ヘキサゴンII』などで珍回答を連発するおバカキャラで人気を博していましたね!
2008年ごろからこの番組に出演するようになったのですが、上地雄輔さんや里田まいさんらヘキサゴンファミリーに混じっておバカ回答を連発していました。
同番組を盛り上げていた南明奈さんの『アッキーナ』から派生した、『モッキーナ』なんてあだ名も誕生しましたね。
しかもこのころには現役時代から比べてかなり太っていて、大縄跳びを跳んだ拍子にアキレス腱断裂の大けがをしたことも。
バラエティタレントとしては大活躍だったのですが、現役時代を知る人からすれば目も当てられない状態だったかもしれません。
さらにそのおバカタレントっぷりは他の番組でも話題になりまして。
2015年4月4日、「めちゃ×2イケてるッ!春の3時間超SP!」に出演したときのことです。
めちゃイケでは半年に1度、めちゃイケレギュラーやインテリタレント・おバカタレントを集めて抜き打ちテストをする企画があるのですが、
元木大介さんがこの企画に出演した際、見事に出演者中最低点を記録してしまったのです。
しかも回答がまたヒドイ(笑)
「カントク」を漢字で書けという、長年野球をしてきた元木大介さんなら絶対に正解しなければならない問題なのですが、その回答はなんと
「感監」
でした…。
「カンカン」…、これを見ていた関係者の感情でしょうか?
おぼろげに『監』っていう字が入ってたよな〜くらいに思って回答したのかもしれません。
U12のコーチで評価が一変
しかしそんな元木大介さんも、2018年には「カル・リプケンU12世界野球少年大会」の監督に選ばれます。
当然ながら前評判はあまりよろしくなく、「あいつで大丈夫か?」なんて声もしばしば聞かれていました…。
やっぱりおバカキャラのイメージが強く、「監督」の漢字すらも書けませんでしたから。
現役時代は練習嫌いだったという噂もありましたし…やはり指導者には向いていないんじゃないかというのがもっぱらの評価でした。
しかも日本代表のメンバーには自身の息子である翔大くんも選出。翔大くんも他のメンバーもきっとやりにくいのではないでしょうか。
ですが元木大介さんを監督に推薦したのは、あの星野仙一さんだったといいます。
中日・阪神の監督として巨人に、元木大介さんに立ちはだかった人物のはず。
ですが星野仙一さんも、巨人を相手にするときは「元木を1番警戒した」というくらい、元木大介さんのことを買っていたそうで。
そんな星野仙一さんからの直々の要請なのですから、断れるはずありませんし、めちゃくちゃ燃えるに違いありません。
元木大介さんが監督として意識したのは、「声を出すこと」だといいます。
チーム全体で声を出していくのは確かに大切ですが、それよりも試合状況によって的確に声を出すことを意識させたそうです。
的確な声を出すには、やっぱり試合をよく見て、1つ1つのプレーに集中しなければなりませんから。
ですがそれを続けていくと、試合の流れが“見える”ようになっていったといいます。
試合に出場している選手はもちろん、ベンチにいる選手も試合を集中して観察することになり、途中からの出場でも自分の力をしっかりと発揮できるようになるそうです。
指導法はシンプルですが、クセ者の元木大介さんらしい考え方ですよね。
時には翔大くんを叱られ役にしてチーム全体を引き締めたこともあったそうですが…
しかしこれらの指導法が功を奏したのか、元木大介監督率いるチームは見事に優勝!
翔大くんも期待に応えて、大会MVPを獲得する活躍を見せています。
残念ながら星野仙一さんは大会が始まる半年ほど前に亡くなってしまったのですが、元木大介さんを推薦したことは間違っていなかったことが証明されました。
2019年シーズンより内野守備兼打撃コーチに就任
そして2019年シーズン、読売ジャイアンツの1軍内野守備兼打撃コーチに就任することが決定しました。
巨人軍では高橋由伸監督が勇退し、2019年より第三次原辰徳政権の幕が上がります。
元木大介コーチの就任は、今回の人事の中でもかなりのサプライズではないでしょうか。
内野守備走塁コーチではなく、内野守備兼“打撃コーチ”というのがなんとも元木大介コーチらしいですね。
もしU12での指導経験がなければ疑問符をつける方も多かったでしょうが、やはりそこでチームを優勝に導いたことで、ファンからの評価もガラリと変わっています。
2月から始まったキャンプでは、さっそく明るい雰囲気づくりに一役買っていますよね。
ノックを打つ時に元木大介コーチが率先して声を出すことで、選手たちにも活気があふれます。
選手たちとの距離も近く、坂本勇人選手が逆に元木大介コーチをイジるシーンもちらほら。
それでいて引き締めるところは引き締めてくれるでしょうし、このキャンプ中だけを見てもかなりの有能コーチなのではないでしょうか。
シーズンに入ってから、どんな姿を見せてくれるのか、今から楽しみです。
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いかがでしたか?
プロ野球選手として引退後、すっかりおバカキャラのイメージが強くなった元木大介さん。
このイメージのままコーチに転身していたら、批判の嵐だったことでしょう。
ですがU12を見事に優勝に導き、その実績をひっさげての入閣ですから、その手腕を疑うファンも少なくなりました。
シーズンに入ってからも楽しみですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。