俳優の滝川英治さんが「弱虫ペダル Season2」の撮影中に事故を起こしたのは2016年の9月。当時のニュースに多くの心配の声が上がりました。詳しい事実が分かってきた今、当時のおさらいと今後の予想を書いていきます。

まずはプロフィールから

【名前】滝川英治(たきがわえいじ)
【生年月日】1979年3月24日
【出身地】大阪府枚方市
【血液型】A型
【身長】186cm
【デビュー】2000年

滝川英治さんの実姉は目黒陽子、従姉は滝川クリステルです。滝川クリステルの従姉として注目されがちですが、滝川英治さんも2000年にデビュー後、CM、ドラマ、映画、ラジオ、舞台にも出演し、レベルの高いマルチな才能の持ち主である事がうかがえます。無名時代にリポビタンDのCMでケイン・コスギの相棒に抜擢されたほか、芸能人スポーツバトル系の番組でもトップ10入りの常連という事もあり、身体能力は抜群なのは間違いありません。

・撮影中の事故をおさらい

 

前述の通り2016年9月に「弱虫ペダル Season2」の撮影中、自転車でカーブを曲がり切れずに縁石に衝突して重傷を負ってしまいました。

自転車といってもママチャリではなくロードバイク、しかも時速30kmで走る原付を追い越す設定で時速40~50kmが出る事を考えると、相当な大事故だったと思われます。

自動車の事故とは違い、全身むき出しどころか、前傾姿勢で頭が前に出ている状態でした。


しかも縁石に衝突という事は、運も悪かった…というより、危険ポイントをチェックしていなかった制作側の責任も今後追求されるのは間違いないでしょう。

・事故が起こってもおかしくない状況だった

 

現場は緩やかな下りの右カーブでした。画像を見ても分かる通り、そこまでキツい下り坂ではなく滝川さんにとってもリスクの少ない設定だと思われます。

ただ、あくまでも下り坂の斜度のみの話です。他の要因を考えれば非常に危険な状態であることが分かります。

まずは縁石の場所に注目しましょう。一定区間内は撮影専用にし、一般車両は入れなかったとは思いますが、撮影自体は基本的に左側通行の設定になります。そうでなければ不自然ですしね。コーナーの外側の縁石は危険な位置だという事が分かります。

次にカーブの先を見ましょう。縁石までの斜度はあまりありませんが、その先に斜度が高まり、カーブもきつくなっています。原付を追い越した後、すぐにロードバイクの減速やコントロールに備えなければならない状態です。

そして、道路の中央部分を原付が時速30kmほどで走る中、滝川さんのロードバイクは外側(画像での縁石に近い側)から追い抜こうとしたのではないでしょうか。内側(道路の中央部分)から追い抜いても説得力に欠けますよね。

いくら緩やかと言っても、その先が急こう配でカーブがきつくなり中で、ロードバイクで時速40~50kmでピンポイントの場所で外側から原付を追い抜く。難しいというか、ロードバイクに慣れている人ならむしろ断るくらいの無謀な撮影のように思われます。

さらに、道路は水はけを良くするため、中央が高く、両サイドは低くされています。ほんの少しの勾配差ですが、自転車で時速40~50kmで走る場合は大きく影響します。自転車で外側から抜こうとするとタイヤの接地面積が減り、当然スリップして転倒する可能性は高くなります。

事故の原因として一番大きいのは「下りが大きくなる場所で走る原付を、外側から抜くシーン」を無理に撮ろうとした事です。逆に事故を防げた要因としては、

・別の場所を設定するべきだった。
・スタントマンを起用するべきだった。
・こんな無茶なシーンに挑戦せず、カットを組み合わせて表現するべきだった。

ですね。自転車の乗り方についてはプロがアドバイスをしていたそうですが、場所選びは撮影スタッフの仕事なので、口出しできません。

また演技に真面目な滝川さんはスタントマンを起用するのは嫌うでしょう。本人が固辞したのか監督が滝川さんの身体能力に頼ったのかまでは分かりませんが、スタントマンを起用するべきだった事は確実です。

双方の過信が生んだ事故だったかも知れません。

・病状の詳細と治る可能性
この事故が起こった時、報道では怪我の具合を「全身を強く打って」と表現しました。実はこの表現は報道用の特殊な用語で、お茶の間へ報道するに当たってグロテスクな表現を避けるために用いられます。そして状況や具合によって色々な表現で使い分けられているんですね。この事故で初めて知りましたよ。今回の事故に関係する表現をまとめました。

・全身を強く打って
この表現は「全身に大きな欠損が見られ、原型をとどめていない」という意味です。

・頭を強く打って
この表現も同様、頭に大きな欠損が見られ、原型をとどめていない状態です。

・重体
生命の危険性が非常に高い、もしくは意識を失っていて回復の見込みが少ないという意味です。

・重傷
生命の危険はない場合に使用されます。
報道では正確に伝える必要がありますが、さすがに「原型をとどめていない」言われるとニュースを見るのが怖くなりますね。

 

今回の滝川さんのケースでの表現は「全身を強く打ち、重傷」でした。縁石に体を打ち付けただけでなく、外傷もひどかったと見受けられます。半面、報道の時点で命の危険はないと判断されたようです。これが後述の復帰の可能性のヒントになります。

事故後、初めは「脊椎損傷」と言われていましたが実際は「脊髄損傷」でした。脊椎損傷の場合は骨の話なので静養すれば治りますが、「脊髄」の損傷は神経の損傷なので再生できないんですね。

滝川さんの場合ドクターヘリで搬送されて手術を受けたとありましたが、最終的には脊髄損傷という残念な結果になってしまいました。


何とも痛ましく残念な事故ではありましたが、望みはあります。脊髄損傷はその重度にもよりますが、基本は首から下が動かないので車イスか寝たきりの生活となってしまいます。しかし、このオフィシャルブログの発表を読み解くと二つの望みを見る事ができます。

 

・本人と家族の意思により、放送する意向である

 

もし病状が手遅れなら、事務所やスカパー!は放送させないでしょう。違約金を支払った方が、長い目でみたら事務所に傷が付かないですよね。結局ビジネスをするのは事務所ですから損得を計算します。なので事務所が放送すると発表したのは、今後回復の見込みがあるという事になります。

 

・脊髄損傷にも関わらず、しばらく治療に専念するという発表

 

脊髄損傷に関しては前述の通り再生が不可能なので諦めるしかありません。しかし、それは重度の場合です。軽度の脊髄損傷なら、治療とリハビリで「体の一部に痺れが残る」ぐらいまで回復する事が可能です。オフィシャルでは「治療に専念する」とありますので、軽度の症状である可能性があります。元々の身体能力が高いこともあるので十分に期待できます。

 

いかがでしたか?

今回は滝川英治さんの事故の詳細に踏み込んでみました。個人的にも滝川さんには復帰してほしいと思っています。復帰したときは泣いてしまうでしょうね。

みなさんで応援しましょう!!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。