おれたちのハッシーがとうとう……

 

元プロ棋士であり、インターネットでは抜群の人気を誇っていた橋本崇載(たかのり)さん。

 

しかし2025年現在は懲役5年の判決を下される状況にまでなってしまいました。

 

棋士を引退したのが2021年のこと、この4年でいったい何があったのでしょうか?

 

【生年月日】1983年3月3日

【出身】石川県小松市

 

ネットで愛されたハッシーこと橋本崇載

かつてプロの棋士として活動していた橋本崇載さん、愛称は「ハッシー

 

棋士としては異色の髪色や発言で、大きな話題を呼びました。

 

ある時は金髪のパンチパーマに紫のシャツという仁侠映画さながらの格好をし、苦い表情をしながら勝利を収めたり

 

ある時はテレビ中継が終了するタイミングまでずっとカメラに目線を送り続けていたり、

 

ある対局では二歩で反則負けして対局者とおそろいのポーズで頭を抱えたり

 

何かと話題に欠かない存在でした。

 

 

しかし2021年、そんなハッシーが棋士を引退してしまいます。

 

強い棋士であれば60を超えても現役を続けることも珍しくない世界。これだけの実績がありながら30代後半で引退するのはかなりの異例です。

 

そしてその後YouTubeチャンネルを開設。そこで語られたのは「奥さんによる子どもの連れ去り」でした。

 

奥さんの連れ去り騒動とは?

橋本崇載さんは2017年、当時30代前半だった女性と結婚2019年には第1子となる長男が誕生しています。

 

しかし2021年になると、奥さんが子どもを連れて別居し、さらには奥さんの代理人弁護士から慰謝料婚姻費用なども請求されていることを明かしました。

 

突然の引退発表の裏には、そんなことがあったのですね。

 

 

2019年のこと、橋本崇載さんと奥さんは滋賀県に住んでいました。

 

奥さんが滋賀県出身とのことで、出産に向けてご両親のサポートを受けられるようにと、滋賀県に居を構えることにしたみたいです。

 

ただし対局は東京の方が多いので、橋本崇載さんは対局の度に滋賀と東京を往復する日々を送っていました。

 

同年の3月には無事に長男も誕生して、橋本崇載さんは幸せの絶頂期を迎えます。

 

 

しかしその幸せは、長くは続きませんでした。

 

2019年の7月のこと、東京での対局から帰った橋本崇載さんは、ある異変に気が付きます。

 

家に帰っても、奥さんと子どもがいないのです。

 

なんと奥さんは子どもを連れて、家を出ていってしまいました。

 

突然のことに橋本崇載さんも困惑してしまいます。

 

その後、奥さんと連絡が取れて話し合いの場を持つことが出来たのですが、奥さんは家に帰ってくることはなく。

 

さらには代理人弁護士が介入してきて、慰謝料300万円や婚姻費用や養育費まで請求されるようになります。

 

泥沼の末に棋士を引退

泥沼の状態はここから数年ほど続きます。

 

状況に疲弊した橋本崇載さんは、2020年の10月より対局を休むようになります。

 

しかし2021年1月、日本将棋連盟に婚姻費用の請求が来るようになったそうです。

 

いわば差し押さえられたということですね。

 

対局を休んでいる間も日本将棋連盟からは24万円の見舞金が支給されていました。

 

しかしそれが差し押さえられてしまい、橋本崇載の手元には半分しか残らなくなってしまいます。

 

結局2021年4月に引退を表明し、同年の11月に日本将棋連盟を脱退。その1年半後には離婚調停が成立します。

 

ですがこの間、橋本崇載さんはさらに精神的に追い込まれてしまい、SNSでは奥さんを誹謗中傷するような内容も見受けられるようになりました。

 

そして2023年1月、名誉棄損の疑いで橋本崇載さんは逮捕されてしまいます。

 

6月には大津地方裁判所で判決が下され、懲役1年6月、執行猶予4年が言い渡されました。

 

 

そしてその執行猶予中の7月、決定的な事件を起こしてしまいます。

 

奥さんが住んでいる住宅に侵入し、奥さんと奥さんのお父さんにクワのようなもので襲いかかったというのです。

 

しかしお父さんの反撃にあい、警察が到着するころには橋本崇載さんがお父さんに馬乗りにされている状態だったそう。

 

結局、橋本崇載さんは住居侵入と殺人未遂の疑いで逮捕。

 

将棋ファンの間に飛び込んできた衝撃的なニュースとなりました。

 

裁判で明らかになった橋本崇載側の非

この事件に関して、2025年9月になって判決が下されます。

 

冒頭で言った通り、懲役5年が言い渡されています。

 

またこの裁判の中で、様々なことが明らかになりました。

 

騒動になった当初は「妻へのDVや浮気は一切ない」とインタビューで答えていたものの

 

実際にはDVやモラハラなどの言動は見られていたとのこと。

 

またある日のケンカでは橋本崇載さんの方から奥さんに向かって「出ていけ」という発言があったそうです。

 

それで子どもを連れて出ていったら、今度は連れ去りだなんだとなったわけですね。

 

あの当時は一方的な被害者のようにふるまっていましたが、橋本崇載さん側にも十分な非はあったように思います。

 

 

確かに連れ去りというのは、一方の親の同意を得ることなく、一方の親が子どもを連れて別居してしまうことを言います。

 

それに則れば、一応「連れ去り」は間違いではないのかな?

 

いや橋本崇載さんの「出ていけ」という言葉がどう解釈されるかにもよるかもしれませんね。

 

奥さんは橋本崇載さんの言葉通りに出ていったわけですが、橋本崇載さんが東京にいることが多いのに子どもを置いて出ていくわけにはいきませんから。

 

「出ていけ」という言葉が当然のように子どもと一緒に出ていく趣旨のものであるとみなされれば、連れ去りの認定すら怪しいのかも。

 

 

また連れ去りが事実だったとしても、橋本崇載さんが親権を取れたかというと、おそらく取れていないでしょう。

 

親権は離婚が成立した時に決まるもので、基本的には話し合い、それでも解決しない場合は調停裁判といった段階へ進みます。

 

ですがどれだけ正式な手順を踏んだとしても、あの精神状態の橋本崇載さんが親権を取得できるとは思えません。

 

最初から奥さんの行動は合理的だったわけです。

 

 

複雑な橋本崇載の生い立ち

またこの裁判では橋本崇載さんの生い立ちについても明らかになりました。

 

幼少期の橋本崇載さんは、学校ではいじめられ、家でも母親から暴力を受けていたという状況だったそうです。

 

特に母親の教育方針はとてもじゃないけど理解しがたく、殴るなどの暴行だけでなく、トイレを流すことすら許可を取らなければならなかったんだとか。

 

母親はよくわからない宗教に傾倒していたとも。

 

 

そんな橋本崇載さんが、唯一自分の居場所を見つけられたのが将棋でした。

 

将棋クラブに通い詰めて、大人相手に将棋を指す日々。実力をつけて18歳でプロの棋士に。

 

母親の過干渉はしばらく続きましたが、ようやく1人立ちできた瞬間でした。

 

しかし棋士として活動している間はいいのですが、それ以外の場面になると社会経験の無さが表れるようになってきてしまいます。

 

奥さんだけでなく、応援してくれていた人ともトラブルになり、さらに孤立を深めていきます。

 

ますます精神的に追い詰められ、ますます過激な考えになってしまい、ついには一線を越えた行動に出てしまったわけです。

 

たしかに同情できる余地はありますけれど…

 

 

今回の裁判では奥さんとお父さんへの殺意は認定されましたが、その一方で橋本崇載さんの構成には周囲の必要性についても言及されていました。

 

今度こそ、周りの人たちの声を聴いて、更生することが出来るでしょうか?

 

 

いかがでしたか?

プロの棋士を引退してから、谷底での人生を過ごしている橋本崇載さん。

 

たしかに精神的に追い詰められていたとはいえ、とても許されない行為を働いてしまいました。

 

少し前までは人の言うことに耳を貸さない様子もありましたが、幸いにもまだサポートしてくれる人たちがいます。

 

この判決を経て、すこしでも変わってほしいですね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。