アニメ監督のヤマカンこと山本寛監督が破産しました。

 

Wake Up, Girls!』に代表されるように、数々のアニメを監督として手掛けてきた山本寛監督。

 

いっぽうでそのWake Up, Girls!を降板させられたり一般人とバトルを繰り広げたり、話題には事欠かない変わり者監督でもありました。

 

そしてとうとう破産報道、いったい何が原因なのでしょうか。

 

まずは山本寛監督のプロフィールから

【名前】山本寛(やまもと ゆたか)

【生年月日】1974年9月1日

【出身】大阪府箕面市

【大学】京都大学文学部

 

京都アニメーションで演出から始まったヤマカン

山本寛監督は1998年、京都大学から京都アニメーションへ就職

 

京都アニメーションというと「涼宮ハルヒの憂鬱」や「けいおん!」などでおなじみですよね。

 

その作画クオリティの高さ・安定感は、アニメーション会社の中でも群を抜いています。

 

山本寛監督が入社した当時はまだグロス請け(1話単位での下請け)が中心でしたが、その評判は業界中に広まっていました。

 

 

監督もまずは制作進行や演出から経験を積んでいきます。

 

あたしんち」や「ジャングルはいつもハレのちグゥ」など、人気アニメの演出を担当したこともあったそうですよ。

 

その後、京アニの大阪分社であるアニメーションDoへと転籍し、「涼宮ハルヒの憂鬱」シリーズや「Kanon」の演出を担当しました。

 

 

ヤマカンが1億の負債を抱えて破産?

しかしそんな山本寛監督に、破産の報道が入ってきています。

 

山本寛監督は2007年にアニメーションDoを退社して、アニメ制作会社Ordetを設立。

 

そこで「かんなぎ」や「フラクタル」などを制作した後、Ordetは2011年ごろに株式会社ウルトラスーパーピクチャーズ(USP)の傘下に入ります。

 

そして山本寛監督がUSPの取締役に就任したのですが…

 

 

今回の破産は、このUSPとの制作費負担に関するトラブルが発端のようです。

 

この辺りの情報についてご本人がブログでオープンにしていました。

 

2019年3月11日のブログにて。

 

『謹告』と題されたブログには、報告書の画像とともに、代理人となる法律事務所へのリンクが貼られていました。

 

どうやら、山本寛監督とUSPがと過去のアニメ制作費負担について話し合いを続けていたものの、山本寛監督が1億円あまりの債務を背負うこととなったようです。

 

そしてUSPはそれを一括で支払うことを要求していたのですが、それが難しいと判断され、破産手続き開始の申し立てが行われたとのこと。

 

山本寛監督が自己破産したのではなく、USPからの申し立てで破産した、いうなれば他己破産ということですよね。

 

 

皆さんも破産といえば自己破産の方を思い浮かべるかと思いますし、実際に個人が破産するケースはほとんどが自己破産です。

 

今回のように会社が個人に対して破産の申し立てをするのは異例中の異例

 

しかも山本寛監督は分割でもなんでもちゃんと払うといっているにも関わらず、この対応です。

 

いったい何があったというのでしょうか?

 

WUGでもめにもめたヤマカン

そもそもなぜ山本寛監督個人に1億円もの借金があるのでしょうか。

 

それを説明するには、やっぱり『Wake Up, Girls!』の話は欠かせませんよね。

 

ラブライブやアイドルマスターなど、アイドルアニメブーム真っただ中だった2012年ごろ。

 

山本寛監督が自ら企画を立ち上げて誕生したのがこのアニメです。

 

声優プロダクションの「81プロデュース」と「avex」が共同でオーディションを行い、主要メンバー7人の声優を決定。

 

そして2014年1月10に映画『Wake Up, Girls!七人のアイドル』、およびテレビアニメ『Wake Up, Girls!』が全国公開され、本格的に幕が上がりました(以下WUGと表記)。

 

 

しかし内部では映画およびアニメ1期の制作中からすでに暗雲は立ち込めていたらしく…

 

事の発端はOrdetと共に1期の制作を一緒に担当したタツノコプロが日本テレビに買収されたことです。

 

さらにWUGの立ち上げ人の1人だったタツノコプロの代表まで解任となり、山本寛監督はタツノコプロの力を借りることができなくなってしまいました。

 

そうすると作画のクオリティも大幅にダウン

 

下請け会社に発注し、Ordetのメンバーで必死にリテイクして、何とか見せられる状態にはなったそうなのですが。

 

この時の資金はOrdetから出ていたらしく、火の車状態になっていたみたいです。

 

 

さらに映画2作目の制作が始まるころには、OrdetもUSP(今回破産を申し立てた会社ですね)の子会社になることとなり、予算決定権はUSPが持つことになりました。

 

しかしOrdetは少人数体制であり、タツノコプロの力も借りられないため、完全に人手不足です。

 

そこで共同制作会社として、映画1作目やアニメ1期にも携わった「ミルパンセ」が選ばれたのですが。

 

このミルパンセの人間がまあ山本寛監督と合わない合わない。

 

山本寛監督はとにかくクオリティ重視で、そのためには労力もいとわないスタイルでしたが、

 

ミルパンセはどちらかといえば効率重視で、そのためには作画を海外のアニメ会社に外注したり、不要なカットはバッサリと切り捨てるようなスタイルでした。

 

それでもきちんとしたものが作れていればいいのですが、、、山本寛監督いわく「実力が足りちていない」とのこと。

 

また予算決定権がUSPに移ったことで、予算もかなり削減されていたといいます(1億6000万、相場の半分くらい)

 

人手不足、技術不足、お金不足の中、WUGの映画2作目の制作がスタートしました。

 

とうとうWUGを奪われる

WUGの映画2作目は前編「青春の影」・後編「Beyond the Bottom」の2部作になっていて、なんとか前編の制作まではこじつけることができました。

 

この時点でも予算やスケジュールにかなりの無理があったそうなのですが。

 

なんとか親会社に交渉して追加予算6000万の確保に成功、avexとも交渉してスケジュールの延長も決まろうかというところまできていました。

 

しかし、この辺りからさらにグチャグチャになっていきます。

 

まずミルパンセが他の業務にかかわるといってスケジュールの延長を拒否

 

さらにUSPの指示により、アニメの全作画をミルパンセが担当することになったのです。

 

山本寛監督の分だけではなく、他のスタッフ担当分の原画カットが取り上げられたといいます。

 

 

その後はミルパンセが主導となってWUGを作っていきました。追加予算もいつの間にか1億2000万に増えていました。

 

Ordet側もデータベースにアップされた作画を見て、クオリティに問題があるところは自主的にリテイクしていたみたいですが。

 

結局主導権がOrdetに戻ることはなく、後編のBeyond the Bottomが納品されました。

 

 

というのが山本寛監督視点から見たザックリとしたWUG崩壊の様子です。

 

じつは他のスタッフ視点からの言い分もあり、そちらでは「監督の被害者意識はおかしい」とも言われていたりもします。

 

山本寛監督が何百カットも自分の机にため込んでいてとても納期に間に合う様子ではなかった。だから予算も手間も削減するためにこの措置を取ったとも。

 

どっちの言い分が正しいのかはわかりませんが…とてもアニメを作る現場とは思えません。

 

1億の負債を抱えてしまうヤマカン

映画後半の納品の後、山本寛監督はすぐさまアニメ3期の制作準備に取り掛かろうとしていました。

 

しかし親会社の代表からはこういわれてしまいます。

 

前作で超過した分の予算を3期の予算から返済しろと

 

先ほども紹介した通り、超過予算は1億2000円までに膨れ上がっていました。

 

さらに親会社は山本寛監督のOrdet代表解任を、弁護士を介して通達してきます。

 

納得のいかない山本寛監督も、弁護士を立てて処分が不当であると主張するのですが…

 

いったい何が起こったのか、最終的には山本寛監督がOrdetの1億円以上となる金銭貸借契約の保証人となってしまうのです。

 

しかもWUGの監督からも無理やり降ろされて、3期はミルパンセが単独で制作するとになりました。

 

山本寛監督はずっとWUGを奪われたといっていましたが、こういったことがあったのですね。

 

 

山本寛監督は普段から頭のねじがぶっ飛んでいるところがあって、WUGが奪われたということについても半信半疑だったところがありました。

 

ツイッターではめっちゃ暴れてましたし、3回も凍結されていますし。アンチの数は尋常じゃありません。

 

この文章についても、どこまで本当かどうかはよくわかりません。

 

でもミルパンセが制作したWUG3期、あまり評判が良くないんですよね…

 

まあアニメ1期の時から賛否どちらの声もありましたが、3期に関しては否の割合がかなり多いような印象です。

 

その事実が、山本寛監督の文章に少しだけ説得力を持たせているような気がします。

 

クラウドファンディングで制作する薄暮は大丈夫?

それにしてもこのタイミングで破産手続きを申し立てるとは、USPもなかなか性格が悪い。

 

5月24日にはオリジナル劇場アニメ『薄暮』の公開が控えているんですから。

 

この劇場アニメはクラウドファンディングで資金を集めていて、その総額は約2100万。

 

そんな時に破産の申し立てがなされたとなると、出資者としても心配になってしまいますよね

 

ですが破産は山本寛監督個人のものであり、出資金を管理するのはトワイライトスタジオであることから、影響および関係はないとのことです。

 

本人もあれだけのことがあったのですから、いまさら破産のことは気にしてないかもしれませんね。

 

あとは5月までに何とか間に合ってくれれば…というところです。

 

 

いかがでしたか?

WUGが奪われ、借金まで背負わされ、さらに破産までさせられたヤマカンこと山本寛監督。

 

SNSを見ている限り、本人の言動もかなりおかしいところはあるのですが、仕事に関してもかなりのトラブルに巻き込まれているんですね。

 

よくここまでアニメ業界に居続けていられるなと思います。

 

5月に公開予定の薄暮も、すでにヤマカンというだけで失敗確定のような言い方をするアンチも多いですが、何とか完成させてほしいものです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。